後世に残したい美しい作品、セバスチャンサルガド 『地球へのラブレター』


今日も僕の大好きな偉大なる写真家『セバスチャンサルガド』の映画について書きます。


『地球へのラブレター』


本作品は偉大なる冒険家であり写真家のセバスチャンサルガドの半生を描いた映画です。
最近写真にハマっているのでまた借りて見てみた。コレで3回目(笑)何度見ても彼の撮った写真に僕は心惹かれるのです。

それぐらい、「おおっ!」と唸らされる写真満載なのです。
全編モノクロームの写真と映像なのですが、構図、描写、共に素晴らしく、何故このような構図が切り取れるのか不思議だ。素人の僕には学ぶことしかない、ってくらいイイ写真家さんなのです。

巨匠は、神の目を持つ男と言われ、多くの人に多大な影響を与えた

人間を愛し、善と悪、裏と表、光と闇の深淵を覗き込んだ。
冒険家にして、報道写真家にして、地球への愛をたっぷりと注ぎ込んだ作品にし仕上がている。
監督もコレまた巨匠で、2人の稀代の天才が作りあげた作品でアカデミー賞のドキュメンタリー部門にもノミネート。


フォトグラファーとは光で情景を描く人


特に僕はオープニング一発目の言葉がやたらと耳に残るのです。

フォトグラフとは、写真。ギリシャ語で、フォトは光、グラフは書く、描く、という意味。
つまりフォトグラファーとは、光で描く人を指す。光と影で世界を描き続ける人の事なのだ。「おお!カッコイイ」。やたらと腑に落ちる説明で、僕も写真を撮るときにはこの言葉を常に胸に、光で描くよう心掛けています。

と言っても、、、ど素人の下手っぴなんで全然まだまだ始まったばっかりなんですが。。。(^_^;)ま、『志は常に高く』って事です。本物に触れることは、己を高める事になりますからね。


写真は背景が重要


そしてもう一つ印象的なシーンがある。

彼が息子を連れて北極海の孤島にセイウチを撮りに行ったシーン。彼らの寝泊まりするベースにシロクマがやって来た。シロクマを撮ろうとカメラを向けたサルガドがこう言い放った。

「迷っているんだ。これでいいのか??このまま居ればクマを至近距離で撮れる。だが、構図が良くない。クマの記録だけで絵にならない。ここはダメだ。背景にナニもない。写真を構成するものがない。動きがないんだ』

そう言ってカメラを置いて撮るのを辞めてしまった。

「背景がダメだ。ただの記録写真になってはいけないのだ。」

この言葉からも受け取れるように彼がいかに映り込む背景にストーリーを盛り込んでいるのか、又、見るものを引き込むような構図で写真を撮る一端はこのような考えに起因しているという事を学ばされた。

因みに最近愛読しているNATIONAL GEOGRAPHICの『プロの撮り方・構図を極める』にも同様に背景の重要性について書かれていた。そんなこと考えずにパシャパシャ撮っていたので、今後はもっと背景に気を配ろう。


 LOOKS LIKE A HIPPIE


若かりしサルガド先生は、ロン毛に髭ボウボウ、どっからどう見てもバリバリのヒッピー。世界コーヒー機構で働いていたが、安定し、約束された将来を捨て、私財を投げ売て撮影機材を購入。一気に写真家の道にシフトチェンジ、ひたすらに突っ走った。

切り返し、決断力ハンパないっす。


数々の歴史的写真集を出版


サルガドは根っからの旅好きだったらしく、世界中を飛び回り多くの歴史的写真を残す。ただ、陰陽混じるあらゆる類の写真を数多く残しているので、中には目を背けたくなるような悲惨な光景もたくさんある。

特に国境なき医師団に帯同しアフリカの難民キャンプの写真は直視できないものが多い。見ているだけで心が暗くなる。凄惨で無慈悲な大量虐殺の記録。

同じ時代を生きているにも関わらず、つい最近までこんな悲惨な事が起きていた事を知らなかった。ショックだった。

コレラ、飢餓、水不足、生き抜くのがとても困難な状況。食べるものもなく、飢えて、痩せほそり骨と皮だけになって死んでいく。

辛い。直視できない。思わず目を背けたくなるシーン満載。これ撮ってたら心病むよな。って感じです。

サルガドの奥さんが監修し、多くの作品を残しています。


報道写真家から転身、地球へのオマージュを取り始める


そんな凄惨な状況を目の当たりにしたサルガドはしばらく精神を患った。

そんな時、彼の心を癒してくれたのは自然であった。

生まれ故郷に舞い戻った彼は、昔の面影が消えつつあるふるさとを見、閃いた。

報道写真家から一転、彼は荒れ果てた土地に植林を始め、約600ヘクタールもの土地を緑あふれる森に生き返らせた。

そして自然への畏敬の念を抱き、美しき地球の写真を撮り始めた。

無数の写真を撮り続けてきた彼が望むのは自然の再生。彼らが作り上げた森は国立公園となり、森林再生のモデルとなり多くの国で取り上げられている。


写真集『GENESIS』は本当に素晴らしい作品です

出てくる写真が余りにも素晴らしいので、写真集買おうと思ってたら、PHOTO HEADSの先輩が持ってで見せてもらったけど、大判の分厚い写真でボリューム満点。最初の表紙を開いた瞬間から引き込まれる。地球への深い愛と感謝。ページをめくるたびにため息が出る。

美しい、の一言に尽きる

また、審美眼と構図が凄い。どうやったらこんな写真が撮れるのか不思議でたまらない。

サルガド先生、本当に素晴らしい写真家です。特に後期の作品『 GENESIS』名作です。美しき地球の歴史的記録書になっております。是非ご一読あれ。

セバスチャンサルガド『地球へのラブレター』イイ映画ですので興味がわいた方は一度見られてくださいね。

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